取締役
千葉 明律
現在の仕事内容を教えてください
カメラ、画面の切り替えを行うスイッチャーを主に担当しています。
TV番組や映画、ミュージックビデオやライブ映像など、手がけるジャンルは多岐に渡りますが、その中でも特に面白いと感じるのはライブ映像です。
台本もカット割りもなく、良い画(え)を切り取ってライブの臨場感や一体感を推していく面白さがあります。

私は、スイッチャーやカメラマンは経験を積めばできるのではなく、やる気さえあればできるものだと思います。
やりたいという気持ちと、興味があればできます。
大手会社ではある程度の経験を積んでからスイッチャーやビデオエンジニアを任せられるというように段階を踏みますが、池田屋ではやる気さえあれば任せてもらえます。
池田屋創立の思い出を教えてください
昔は大手会社の下請け会社に勤めていました。
1985年にTBSで半年ほどの生中継の仕事をもらっていたのですが、その時のメンバーのほとんどが池田屋に移りました。
たとえ自分たちが撮った映像でも、最後のテロップに流れるのは大手会社の名前です。
それが何となく大手会社に抑圧されている感じがして嫌で、なら自分達で独立した会社を作ろうという流れになりました。
「池田屋」という独立した技術会社をつくって、最後のテロップに「池田屋」と名前が流れるようにしようというのが始まりでした。
どんな雰囲気の会社ですか?
職人気質の人も多いので、個々で言うと気難しい人間も居ます。
若い人にとって付き合いづらいと思う人もいるかもしれませんが、どんな場所でも一緒にいるうちに家族のようになります。
一言で言うと「家族」のような会社です。

「場に馴染めない」とすぐに仕事を辞めてしまう人が増えている現代。
しかし、どこにいても仕事は人と付き合っていかなければいけません。
仕事は1人でするものではありません。
人付き合いを通して仕事をもらえるようなものです。
私も、長く付き合いのあるディレクターさんやプロデューサーさんから仕事をもらったり、悩みを聞いてもらったり、逆に悩みを聞いたりということがあります。
人間の相互関係ができるのが仕事でも1番良い流れだと思います。
すぐ辞めるのではなく、多少は様子を見て、人間関係を構築していってほしいと思います。
もしそれでも社内で我慢出来ないことがあれば、どんどん相談してほしいです。
まずはディスカッションしないと何も変わりません。
部下との関わりで大切にしていることは何ですか?
一言で言うと「真心」だと思います。
私にも、かつて育ててくれた師匠がいるのですが、現場で沢山の事を教えてもらいました。
仕事終わりには反省会を兼ねて飲みに誘ってもらうこともあり、真心のある言葉で優しく大切に育ててもらったので、自分もそういう上司になりたいと思いました。
育ててあげたいという気持ちがあれば、部下は育っていくと思います。
部下や上司というより、同じ人として付き合っていくことを意識しています。
お仕事の魅力を教えてください
撮影は大変で辛いですが、終わってからの達成感も大きい仕事です。
オンエアやDVDなどの映像作品になったときに見返してみると、その撮影時の思い出などが蘇ってきます。
辛いけれど、それに勝る面白さがある仕事です。